膝蓋骨骨折について

【膝蓋骨Fx】
膝蓋骨Fxの多くは、直達外力によって発生します。
膝蓋骨は膝の伸展機構を担っており、完全Fxでは膝の伸展が不可能になります。
しかし、不全骨折や腱膜下骨折では膝の伸展が可能な場合もあり、鑑別が必要です。
受傷機転がはっきりしない場合は、先天性の分離膝蓋骨も考えられます。

保存療法の場合、大腿四頭筋を緩めるため膝関節伸展位で固定しますが、転位がひどい場合はOpeも検討します。

【膝蓋骨Fxの分類】
1)横骨折 2)縦骨折 3)粉砕骨折 に分けられます。

一番多いのは横骨折です。
また、完全な横骨折では延長転位が起こるので注意が必要です。(縦骨折は安定型)

【膝蓋骨周りの解剖】
膝蓋骨の前には膝蓋腱膜があり、両側には膝蓋支帯があります。
よって、これらが断裂していなければ転位を起す可能性は少ないですが、X-Pだけでそれを読影する事は難しいです。
これらが切れると、膝の伸展が不可能になったり、皮下に陥凹が触れたりします。
また、X-Pで著しい転位が確認できれば、切れていると考えてよいでしょう。
あくまで臨床所見が重要になってきます。

【膝の伸展機構】
膝蓋骨骨折の鑑別方法の一つとして、膝の伸展ができるかどうか?と言う事が挙げられます。
縦骨折や横骨折でも腱膜下骨折の場合は可能な場合もありますが、粉砕骨折や腱膜も断裂した横骨折では膝の伸展が不能になります。
また、膝蓋骨Fx以外にも膝の伸展を担う機構の断裂は、膝の伸展ができなくなるので、膝の伸展を担う組織を知っておく事は重要です。

★膝蓋骨Fx以外で膝の伸展ができなくなる場合★
 @大腿四頭筋腱断裂
 A膝蓋靭帯断裂
 B脛骨粗面の剥離骨折
























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