上腕骨外顆骨折(骨端線離開) 

2009.6.15
2歳 女の子

保育園で遊具から落ちて受傷。

外顆の骨端線が離開し、かなり転位しています。
腫脹もかなり強いです。

この状態では徒手整復は難しく、シーネ固定で応急処置を施し、転院となりました。

腫れが強い場合、フォルクマン拘縮などの神経障害を引き起こす事も考えられますので、初期のギプスは厳禁です。シーネ固定も90度ではなく、角度をゆるやかにします。

小児の骨端線離開は、保存療法が基本ですが、徒手整復が困難な場合はOPEが必要となります。

骨端線は成長軟骨ですので人為的に操作するのはできるだけ避けたい所ですが、外顆骨折の場合、正確に整復されないと、外反肘による遅発的尺骨神経麻痺の原因となります。

この症例も、恐らくOPEになるのではないかと思われます。

【受傷時】

2009.6.18
紹介の次の日にOPEをした様です。

「転位高度の為、軟部組織の介在(輪状靭帯・伸筋群など)が懸念され、徒手整復困難。
キルシュナーワイヤーにて固定」

との事です。見事に戻っています。

【OPE後】
























以下に表示される広告は、当ホームページとは一切関係ありません。


inserted by FC2 system